今回の一冊は、鴻上尚史さんの 「空気」と「世間」 という一冊になります。



まずはこちらですね。


こちらから、Amazonへと移ります。











自分の中では、すでに記事にしていたつもりだったのですが(;^ω^)

まだのようでした(笑)

ですので、今回書いていきます(笑)




この書籍は2009年の本なので、今から10年以上も前の書籍になります。

ですが、それでも読む価値は十分にあると思います。

というのも、鴻上さんは演出家としても、一流のお方ですから、人間の心理については、下手なカウンセラーよりもお詳しいのです。

実際に、その実力を買われて、読者からのお悩み相談などのコーナーを持っているくらいです。

また、「COOL JAPAN〜発掘!かっこいいニッポン〜」という番組をNHKのBSでやられていまして、外国の方との交流も日常的にされています。

その為、様々な角度から、日本の問題点を発見したり、自分なりの解決策を多くの人に届けてくれています。

その解決策は、実際の心理学などの視点からも、効果がある内容が沢山あります。

それでいて、科学的な切り口とは違う方法で伝えてくれるので、難しい専門用語などが苦手な人にはお勧めできます。

まさに、鴻上さんならではの問題解決が沢山詰まった一冊になります。

また、劇作家でもありますから、文章の中身も面白く、身近な事例を上手に使っているので、本当に読み易いのです。


だいたい、10年ほど前から「空気を読め」という言葉が流行り出したという感じでしょうか。

その前から、このようなことはありましたが、異様な強さを持ち出したのが、これくらいの時期からでしょう。

丁度、スマートフォンやSNSなどが普及し始めた頃でしょうか…。

ですが、そもそもの話として、一般的に言われている「空気」や「世間」というものは、実体が無い、まさに存在といえます。

しかし、今の時代でも多くの人が、この実体の無い鵺のような存在に日々苦しんでいます。


このような状態の中で、鴻上さんはよく「崩れかけた世間」とか、「世間は完全ではなく、適度に壊れている」というようなことを言われています。

これは、よく覚えておくといいことだと思います。

そもそもの前提となる「世間」とか「空気」自体が、最初から完全なモノではなく、ある程度壊れているのです。

また、そもそもの話として、私達人間自体が、不完全な存在です。

哲学的なことを書けば、完全完璧というのは、私達人間には無理なことで、全知全能の神様にしか出来ないことです。


正直な話、このことを理解しているかだけでも、だいぶ気持ちは変わると、私は思っています。

というのも、息苦しさの原因の一つは、常に完璧に…とか。

失敗をしないように…とか。

恥をかかないように…とか。

こういう人間には無理なことや、恥をかかないとかどうとかの、文化的な問題をだいぶ解決してくれます。

例えば、常に完璧とか、失敗をしないというのは、私達人間には、そもそも不可能です。

もし仮に、自分は出来ていると思っているとしたら、それは、何も行動をしていない、挑戦をしていない証拠です。

私が他の記事でよく書く「トライ&エラー」という言葉がありますが、まさに、行動と失敗や予測と違うことはセットなのです。


そして、恥をかかないとか言う考え方も、日本人特有のものです。

これは昔からある「お天道様が見ている」という言葉から分かる様に、誰も見ていなくても、お天道様や八百万の神々の何かが、監視をしている…という感覚から来ています。

これは他の国の宗教的な部分とは、だいぶ違う現象です。


ですが、恥がどうのこうの…というのも、自分が作り出したものではなく、ある程度の集団の人たちが勝手に言って、勝手に苦しんでいるだけ…ということも言えます。

例えば、日本では働いていない人を恥ずかしい…と揶揄しますが、日本も華族の間では、働くことが恥ずかしい…という感覚だったそうです。

実際に今でも、ヨーロッパの貴族などでは、この考え方が残っており、働きたくても、恥ずかしいから止めろ…と周りから止められるそうです。



このようなことを聴いて、皆さんはどう思いますか(。´・ω・)?

世間…ではなく「世界」には、色々な考え方があると、なんとなくでもわかりませんか(。´・ω・)?


つまりは、皆さんが、絶対唯一のように感じている内容も、実際は単なる島国の、たかだか数十年くらいの間に出来た考え方になります。

この時点で、絶対唯一では無いのが分かりますよね(。´・ω・)?


また、先程書いた内容から分かる様に…。

そして、歴史的、地理的にも、他人が他人を精神的に縛り、拘束をしあうような文化が続いてきました。

ですが、これは世界的に考えれば、単なる島国の一つの考え方、習慣、風習に過ぎません。

そして、今の時代は、このような閉鎖的な考え方が、どんどん良い意味で壊されている時代でもあります。

ただ、この途中段階だからこそ、厄介な部分もあります。

現代は昔の考えから、新しい時代に移り変わっている途中にあります。

しかしだからこそ、世間や空気を絶対とする古い考え方と、個人の自由に人生を歩いていく…という新しい考え方が、ぶつかり合っている状態でもあります。

ここもよく覚えておくと良いでしょう。

私としては、害が多い古い考え方はさっさと捨てて、新しい時代に、どんどん適応を進めた方が良いと思っている人間です。


ですが、そうは思わない人も沢山居ます。


このような対立的が、世間の問題として、色々と出て来ている…という感じですね。


では、このような社会で、どのように生きていくのか(。´・ω・)?

それを決めるのは当然ながら、あなた次第です。

日本人には、自分で何かを選択して、決める…ということが苦手な人が沢山居ます。

だからこそ、世間や空気というものに、選択を委ねるのでしょう。

しかし、すでに書いているように、これらは元々壊れている存在です。

そのようなものに、自分の人生を委ね、預けるのは、私はどうかと思います。

ですから、まずは、少しずつでいいので、自分でどうしたいのかを決めていきましょう。

その為のヒントは、今の時代は身近に沢山あります。

その一つとなるのが、今回の書籍でもあるのですが…。


という感じで、今回はこの辺で。




色々と大変な時代だとは思いますが、それでも、多くの人は、必ず乗り切れると信じています。

ですから、少しずつでも、自分の足で、人生を歩いてください。



それでは、今日も最高の一日を!