コーチングにおいて「コンフォートゾーン」とセットとなる内容である「ホメオスタシス」。

まず、基本的な内容はコンフォートゾーンの記事でも引用をしたリスタさんのサイトを参考にしてください。


苫米地式ホメオスタシスを味方にして自動的に夢を叶える方法


また、コンフォートゾーンについてはこちらの記事に書いてありますので、もしよろしければ、ご一読ください。

良くも悪くもコンフォートゾーン


以降はリスタさんの記事を読んだという前提で書いていきます。


「恒常性維持機能」という言葉の通りに、ある基準(ここではコンフォートゾーン)を中心に人間のさまざまな状態を安定化させています。

リスタさんの記事にもある様に、身体的な内容だけでなく、心理的な状態にまでも「ホメオスタシス」は作用をします。

以前のコンフォートゾーンの記事では、「コンフォートゾーンとは結果である」という内容を書きました。

先に「ホメオスタシス」を味方につける方法、解決法を書いておきます。
今までの「現状のコンフォートゾーン」の範囲から「理想的なコンフォートゾーン」へとズラすことで、結果として「理想的な状態にホメオスタシスが働くようになる」というのが基本的な考え方になります。

ただし、このように書いてもイマイチ納得ができない人もいると思いますので、その部分を解消するために続きを書いていきます。

まず、ホメオスタシスもコンフォートゾーンと同じように、日々の結果の産物ということになります。

ただ、多くの人は毎日ではないですが、結構な頻度で「コンフォートゾーンへと戻ろうとするホメオスタシスの働きを体感しています」。
この時の感覚がわかると、うまく「ホメオスタシス」を味方につけることができます。

いくつか例を出しますが、まずは飲み会でも、カラオケでもなんでもいいのですが、いつもは気心知れた仲間内だけで楽しんでいる環境だとします。
しかし、今日に限って上司が飲み会に参加をしていたり、いつもは来ない友人が一人、二人と参加をするだけで、いつもと違う違和感を少なからず感じたことがある人は多いでしょう。
しかも、いつもは居ない上司や友人が帰ると、途端に違和感が無くなり「落ち着く」という経験もセットになっているはずです。

または頻繁に参加をしないような集まり…例えばPTAの会合や友人の結婚式など、基本的にそこまでエネルギーを必要としない内容なのに、家に帰るとドッと疲れが出てきた…という経験でもいいでしょう。

このような違和感や疲れなどは、まさに、コンフォートゾーンから外れたことで起きる現象になります。

「ホメオスタシス」の機能を違う言い方で表すなら、「ホームとアウェイ」における「ホームを維持するように働いている」という言い方ができます。

ここでいう「ホーム」が「コンフォートゾーンの中」ということになります。

先程の飲み会やカラオケであれば、上司やいつもは来ない友人がいる状態はアウェイであり、上司などが帰った状態が、いつも通りのホームになります。
結婚式であれば、結婚式中は当然アウェイで、自宅に帰った状態がホームになります。

「ホーム」という言葉ですから、テレビゲームのように体力全回復!となりそうですが、実際には、今まで気が付かないうちに疲労をしていた疲れが一気に表面化しています。

これはホームに戻ったことで疲れたのではなく、元々アウェイにいるときから心身ともに疲労をしていましたが、アウェイという言葉の通りに、とてもじゃないですが落ち着ける状態ではありません。
その時に蓄積されていた目に見えぬ疲労が、ホームに戻ったことで表面化したのです。
これは「ホームとアウェイ」で帳尻を合わせている状態とも言えます。

基本的に日々の生活というのは、ホームの状態を維持するようになっています。
ですので、ここであれば、普段感じることがない疲労を速く取り除くために、ホームに戻ると比較的早くに疲労を感知させて、通常の状態に戻そうとホメオスタシスが働いてたということです。

ちなみに、ここでの「ホームとアウェイ」の状態は意識的、無意識的と区別がありません。
結婚式の例であれば、とても楽しい時間を過ごせていたのに、いざ家に帰るとドッと疲れが出てくるのは、結婚式という場所が「コンフォートゾーン」から大きく外れているからです。
この場合は意識的には楽しくても、無意識の部分では、だいぶ神経を使っていた…ということになります。

これは原始時代で考えてみれば、よくわかると思います。
例えば、「新しく大量に食べ物を手に入れられる狩場を発見をして、喜びながら狩りをしていても、まだ未知の部分が多くて、頭のどこかでは敵が来ないか注意をしている状態」というのを想像してもらえるとわかりやすいと思います。
このような「意識上ではワクワクしながらも、無意識的には常に警戒をしている状態」というのは現代でも普通に存在をします。

もちろん、この時の警戒の範囲や状態の差は人により違いがあります。これは後述をする「コンフォートゾーンの広さの違い」により起きます。

そして、ここからは上記のようなある種のイベントごとではなく、日常的な状態を例に書いていきます。

リスタさんの記事にも出てきますが、何か新しいことを始めようとモチベーション高くなっていても、いざ始めようとするとエネルギーが出ない…。
という内容がありますが、記事にある様に現状維持のために「ホメオスタシスが働き、新しいことに対して無意識的に抵抗をしている状態」と言えます。

この「ホメオスタシスの抵抗」は、現状のまま無理やり変化をさせようとしても意味がありません。

これは以前の記事に書いた「自らコンフォートゾーンを理想な状態に移動をさせる」という方法以外には効果的な対応が無い!と少し極端なくらいに認識をするくらいで丁度いいと個人的には思っています。

その理由としては、従来の他者や外部からの強制的な動機付け、いわゆる「have to(しなければならない)」での行動というのは生産性が極端に低く、さらには創造的回避と呼ばれる「クリエイティブ・アヴォイダンス」と呼ばれる状態を常に引き起こすからです。

そうではなく自分が心のそこから実現をしたい!という思いを基準にした「want to(やりたい)」の動機で対応をするべきなのです。

そしてこの「want to」という基準を作るのが「ゴール」になります。

「ゴール」については詳しく書くと長くなるので、興味のある人は、こちらの記事なども参考にしてください。

苫米地式思考法とコーチングの用語について


特に日本では「我慢をすることで成長をし、素晴らしい成果がでてくる」という、おかしな詭弁が日常の中で素晴らしいことである!という認識が強くあります。

これは「お上」に従うことが素晴らしいことである!という生活が長い時間続いたことが原因の一つとしてあるのでしょうが、この感覚はまさに日本の悪習慣の一つと言えます。

そもそもコーチングは「フロンティアスピリット」が基本となるアメリカ文化が発祥の考え方です。
この時の状態を一言で表すなら、「自ら考え、自ら行動をすることが大前提である」というのが基準になります。
これは多くの日本人にある「言われたことを淡々とこなして、上からの評価を得る」という状態と真逆になります。


また、日本の多くで見かける「have to」での活動と「want to」での活動で比較をした場合、「want to」の人の一年間当たりの生産性は「have to」の人よりも約70倍以上高い状態であり、十年間にすると約700倍もの差になるという調査結果がハーバード大学などの研究で確認をされています。

つまり、自分がやりたくなくても、我慢して取り組んでいる状態と、自分がやりたくて仕方がない状態との生産性の差がこれだけ出ているということです。
嫌々やって生産性が高いのなら、まだいいのですが、好きなことをやるよりも70倍も生産性が低くなるのですから、我慢をしていても良いことなど何もありません。

だからこそ、「want toのゴールを設定して、その状態をコンフォートゾーンにして、ホメオスタシスをその状態で維持させる」というのがハイパフォーマンスの基本となります。

しかし多くの人の場合、「現状のコンフォートゾーン」は自ら設定をした状態ではなく、結果として「現在の環境に無意識的に適応をしている状態」といえます。
これは以前の記事に書いた「周りの環境に流され、慣らされて設定がされたコンフォートゾーン」ということになります。

そしてこの記事を書いている時点では日本の社会環境というのは基本的に「have to」だらけになります。ですので、放っておくと「have to」が基準になるのは当然のことなのです。

ですから、「自発的にwant toのコンフォートゾーンを設定する必要がある」わけです。

この内容を実践をしないと、何も意味がありません。

しかし、いざ設定が出来たとしても、先に書いた様に、昼間はモチベーションが高かったのに、いざ、夜に帰宅をして取り組むぞ!という瞬間になるとやる気がでない…という「現状維持をするホメオスタシスの抵抗」にあうのです。

ここまで読まれた人であれば、なぜ「ホメオスタシスの抵抗」が起きるのか疑問でしょうが、ここでも「コンフォートゾーン」と同じように、「ホメオスタシス」が働く基準は自分の考えとは全く関係が無いのです。

つまり「ホメオスタシス」にとっても自分が理想とする、しないという内容は関係がなく、単に「今設定をされているコンフォートゾーンを維持する」という働きのみが基準になります。
ですから、理想のために新しい、望ましいことを始めても、「現状維持を行いたいホメオスタシスの抵抗」によって、妨害が入るのです。

もちろん、現状という状態自体が流動的ですから、必ずしも固定化されている訳ではありません。
固定化という表現をされている「コンフォートゾーン」ですが、これも日々微妙に動いているのです。

それこそ、日常的な内容であれば、私たちが立っているときのように、その場でじっとしていても、無意識的に微妙にバランスを維持しながら「調整をしている」状態を参考にしてみるとよくわかるはずです。

つまりは、固定化がされていると表現をされていても、実際には常に微妙に動き続けているのです。
ですから、一気に変化を与える、もしくは起きた時にも対応ができるのです。

この部分を理解しておくと、「ホメオスタシスの抵抗」を日々受けていても、「まだ、移行が済んでいないだけだから、もっとスムーズに移行を進めるために刺激を与えよう!」という風に思えるはずです。

そしてここでの「刺激」とは「理想的なコンフォートゾーンの臨場感」ということです。

これは以前の記事に出てきた「ビジュアライゼーション」や「理想的な状態のプチ体験」などで「臨場感」を高めていくのです。
ただし、この時の基本は「ゴールから逆算をした現在あるべき状態に臨場感を持たせること」です。

ですので、ゴールに向けて、日々の新しい行動を行っている状態を臨場感強くビジュアライゼーションをしたり、実際に少しずつでも実践をしていくのです。

例えば、英語を喋れるようになるというゴールを設定したとして、現在あるべき状態が、毎日帰宅をしたら海外ドラマを1話以上観ている状態だとします。
しかし、今の時点では「現状維持をするホメオスタシスの抵抗」を受けているので、海外ドラマではなく、無意味なネットサーフィンで時間を無駄にしている状態だとします。

この時に、昼間のスキマ時間などに「帰宅をしたらシャワーを浴びて、食事をとり、そしてすぐに海外ドラマを観ている自分のビジュアライゼーションを繰り返し行う」のです。

言葉にすると長いですが、実際にイメージとして思い浮かべると、ものすごく簡単なのは実感できるハズです。

他の例であれば、ダイエットを成功して理想の体型になっている自分というゴールであれば、日々のスキマ時間などに、「食事を今までの半分の量で終えている自分」とか「間食をなくしている自分」、「スキマ時間を見つけてスクワットを繰り返している自分」とかの「ゴールを達成するためのアクションを実行している自分」をなるべく多くイメージをします。

また、すでに書いているように、このようなイメージを実際に「短い時間でもいいから実践をしていく」のです。
おそらく、始めたばかりのころは特に「ホメオスタシスの抵抗」に強く受けると思います。

例えば、いざ海外ドラマを観始めても、10分くらいでうたた寝をしてしまった…という状態になると思います。
この時のうたた寝も当然のことながら「ホメオスタシスの抵抗の一つ」です。

ただし、実際に行動を起こして、思うように行かなかったときには、「セルフトークのマネジメント」というアクションを必ず行いましょう。

ここであれば、「海外ドラマを1話も見れていないなんて、自分らしくない。次はいつも通りにしっかりとドラマを楽しみながら英語を学んでいるぞ!」という感じで、次のアクションに向けて肯定的な言葉で、「無意識に出てくるつぶやきとその感情をマネジメントしていく」のです。

この「セルフトークのマネジメント」という内容は、本当に大切な内容になります。

というのも、この「セルフトークがコンフォートゾーンを作り上げている」と言ってもいいくらいに大きな影響を与えるからです。

ここでは簡単に書きますが、言葉や単語そのものに魔力のような力があるのでは無く、言葉から想起される「イメージと体感」によって、「コンフォートゾーンをはじめとする、すべてのパフォーマンスが作られている」のです。

ですから、広い意味では一般的な音声言語だけでなく、言語化されていない「イメージや体感」なども、セルフトークのマネジメントの対象である!ということです。

ですので、先の海外ドラマの途中でうたた寝をして、起きた時に感じるネガティブな体感などに対しても、「セルフトークのマネジメントをしてホメオスタシスの抵抗を回避する」のです。


長くなってきたので、ここで簡単にまとめておきます。

「ホメオスタシス」は新しいことを嫌う。その理由は「現状のコンフォートゾーン」を維持したいから。

自分が望む状態に変えるには「現状のコンフォートゾーン」から「自分が理想とするコンフォートゾーンに設定する必要がある」。
この時に「コンフォートゾーン」が移行をするまでは「現状維持をしようとホメオスタシスの抵抗が起きる」。

「コンフォートゾーン」が移行を完了するまでは何度となく「ホメオスタシスの抵抗」に対応をしていく必要がある。
この時に「現在あるべき状態のビジュアライゼーションやアクションを行う」。
また「ホメオスタシスの抵抗」に対して「セルフトークのマネジメント」を行い、「コンフォートゾーン」の移行を手助けする。
と言うのが、大まかな内容になります。

「ホメオスタシスを味方につける」には、「コンフォートゾーンのマネジメント」が必要不可欠です。

違う言い方をするのであれば、「コンフォートゾーン」をしっかりとマネジメントすること以外に「ホメオスタシス」をコントロールする術は無いと言うこともできます。

また違う表現をするのであれば、これからの自動運転技術に例えるならば「コンフォートゾーンはGPSの機能であり、ホメオスタシスが実際の運行システムである」というイメージもできます。
GPSの設定をしなければ、目的地には向かいません。
それこそ、無意味な走行を続けるだけです。
この無意味な走行を続けている状態が「周りの環境に流されて間違ったコンフォートゾーンになっている状態」と言えるでしょう。

ですがこの例であれば容易にイメージができると思いますが、正しく、目標となる場所のGPSを設定すれば、あとは自然と目的地に着くことになります。

実際に「理想的にホメオスタシスが働き始める」と自動走行のように「我慢や努力と言うネガティブな体感や変な違和感が一切なく、自然と日々の行動をしていることに気が付く」はずです。

それこそ「呼吸をするようにゴールに向けて行動と思考を継続している状態」になっているでしょう。


まずは、このような状態を目指していきましょう。

もちろん、最初からこのような状態になる人もいますし、時間がかかる人もいます。
これは、人によりそれぞれの状態が違うので、違いが表れるのは当然です。

ですので、この時に他人と比較をしてネガティブな感情を持たないことです。
また、すでに気が付いている人もいると思いますが、この時の他人との比較で起きるネガティブな感情も「ホメオスタシスの抵抗の一つ」です。
ということは、ここでもしっかりと「セルフトークのマネジメント」をして対応をしていきます。


そして、理想的な状態に「コンフォートゾーン」が移行をしたら、やってもらいたいことが一つあります。

それが最初の方に出てきた「コンフォートゾーンを広げる」という行為です。

これは年収を例に書きますが、今まで年収300万円の生活をしていた人が、年収1億円の生活にコンフォートゾーンが移行した場合、今までの年収300万円の生活に強烈に違和感を感じることになります。
酷くなると、300万円時代の時の友人たちを見下したりすることにもなります。
このような状態はいい状態とは言えません。
ですので、理想的なコンフォートゾーンに移行をしたとしても、今までの状態に対して単純に否定的になるのではなく、今までのコンフォートゾーンから理想的なコンフォートゾーンへと範囲を広げていくのです。
この例であれば、今の自分は毎日高級レストランで夕食をとるのが日常ですが、別に今までのファミレスやコンビニの食事でも、不快感無く、楽しんで食事をできる状態にするのです。というか、多くの場合は勝手になるでしょう。

また「ホームとアウェイ」で考えた場合、今までのコンフォートゾーンから移行をして、理想的なコンフォートゾーンだけがホームになっていたら、今まで折角ホームだった状態を手放すことになります。

これはスポーツで考えると、ものすごく損をしているのが理解できます。

テニスであれば、今まではハードコートのみがコンフォートゾーンだったのに対して、今はクレーコートがコンフォートゾーンになり、ハードコートは苦手になった…と言うのでは、ものすごく勿体ない状態になります。

ここでの理想的な状態は、今までのハードコートが得意な状態から、クレーコートも得意になる!という状態でしょう。

これは言い換えるのであれば「ホームが広がった」という風にも言えます。

ですから、最初は現状から理想的なコンフォートゾーンに移行をして、その状態にホメオスタシスが働くようにすることです。

そして、それが安定化してきたら、今までの状態もホームと感じるように「コンフォートゾーンの範囲を広げていく」のです。

この時に特別な方法は必要なく、単に理想的なコンフォートゾーンに移行が完了をすると、多くの場合は自然と今までのコンフォートゾーンの範囲まで広がった状態になるはずです。

長くなりましたが、「ホメオスタシスを味方につける」には、「コンフォートゾーン」という現象をコントロールすることが必要不可欠です。

そしてコンフォートゾーンを操作するには「自分が心の底から望む現状を超えたゴールを設定るする必要があります」。

まるで、少年漫画でよくある展開である、次々と新たな黒幕が登場をするような感覚で、異なる内容が複雑に、そして同時にシンプルに関係しあっていますが、これは生命現象では当然のことと言えるでしょう。

言葉にすると長く感じるでしょうが、実際に「ホメオスタシス」の仕組みは、いたってシンプルです。

ですがシンプルであるがゆえに強力であるとも言えます。

この強力な部分が逆向きに働くと、意図しない状態を維持する厄介な存在になりますが、当然のことながら、この流れを逆向きに変えることは可能です。

それこそ、「ドラゴンボール」という漫画の主人公である「孫悟空さん」の最大で永遠のライバルである「天才ベジータ様」がいつからか味方となり、宇宙を守るために一緒に戦ってくれるようになったように、ホメオスタシスも必ず皆さんの味方になってくれる瞬間が来ます。
そしてホメオスタシスもベジータ様と同じように、一度仲間になるとほぼ永遠に力強い味方になってくれます。

ですので、ゴールを設定した最初のころによく起きるであろう「ホメオスタシスの抵抗」に負けないように、少しずつでも、上手くホメオスタシスと付き合っていきましょう。

それでは、今日も最高の一日を。